藤沢市内での刑事事件発生件数|2018年最新版
このコラムの目次
1.藤沢市の刑事事件の最新動向
神奈川県藤沢市は、神奈川県南部中央の相模湾に面し、人口は約430,000人、面積は69.57㎢で、湘南」と呼ばれる地域の中では最大の人口を有する市です。
サーフィンなどのマリンスポーツの人気が高く、慶應義塾大学、多摩大学、また日本大学などを有し、文教も盛んで若者が多く在住する活気のある街でもあります。その中でも、特に藤沢市を特色づけているのは、全国的に有名な江ノ島でしょう。
それと相まって藤沢市の交通の利便性もよく、JR、私鉄、地下鉄、モノレールなどがあり、こういった要素も江ノ島を観光地として盛えさせる要因となっているのでしょう。
当然、このように街として盛えてくれば犯罪の問題も出てきます。
では、藤沢市の刑事事件の最新の動向はどのようなものでしょうか。
平成30年1月~5月の累月暫定によりますと、刑法犯の総数は966件となっており、その内訳は「凶悪犯」が4件、「粗暴犯」が60件、「知能犯」が66件、「風俗犯」が5件、「その他」が102件、「窃盗」が729件となっています。
2.藤沢市の犯罪認知件数の推移
以下で、過去数年のデータを振り返ってみましょう。
平成29年を平成25年と比べると、1,000件以上も犯罪が減少しており、治安の向上が伺えます。
さらに平成30年のデータを単純に計算してみても、このままのペースで行けば、2,000件ほどに抑えられるということになり、治安が安定しているという期待が持てるものとなっています。
認知件数の推移
- 平成30年 966件(1~5月)
- 平成29年2,572件
- 平成28年3,115件
- 平成27年3,014件
- 平成26年3,206件
- 平成25年37,95件
3.藤沢市で多い刑法犯罪の傾向について
「強盗」や「放火」などに分類される「凶悪犯」について見ると、平成25年の13件から平成29年の17件に増加してはいますが、大きな差は生じておりません。
しかし、「暴行」「傷害」また「恐喝」などに分類される「粗暴犯」は平成25年の236件から平成29年の147件に減少、「強制わいせつ」などに分類される「風俗犯」も平成25年の20件から平成29年の13件に減少しています。
そして、「窃盗」に至っては平成25年の2、996件から平成29年の1,993件と大幅に減少しています。
それとは対照的に「詐欺」などに分類される「知能犯」は平成25年の112件から平成29年の154件に増加しています。
(1) 藤沢市では詐欺事件に注意
このことから、被害者と加害者が市内に在住、あるいは事件当時、藤沢市内にいたことによって生じた犯罪が減少する一方で、加害者が藤沢市内に在住しなくても起こり得る悪質な電話やネットによる振り込め詐欺などが、藤沢市内においても大きな問題になっていることが分かります。
実際、管轄する藤沢警察署と藤沢北警察署のホームページを見ても、共に詐欺事件に対する注意が呼びかけられており、どのような手口でその犯罪が行われているのか、多くの事例や手口もたくさん紹介されています。
また、藤沢北警察署では、市民の振り込め詐欺に対する意識を高めるため、振り込め詐欺撲滅親子たぬきの「藤キタ蔵・藤フジ子」という「振り込まないで」というメッセージの書かれたタスキを被せたたぬきの陶器の置き物を警察署の入り口に置くというユニークな取り組みも行なっております。
(2) 藤沢市の防犯取り組み
一方、藤沢警察署では、振り込め詐欺を未然に阻止した団体や個人に対し、藤沢暴力追放推進協議会より振り込め詐欺防止協力感謝券などを贈呈するという取り組みを始めています。
警察署長の感謝状と共に商品券を贈呈するという活動は、県内で初めての取り組みだそうです。
また同署では、各防犯団体と協力し、「振り込め詐欺の被害に遭わないように」との願いを込めて被害の多発している地域の高齢者世帯を中心に年賀状を送るという活動も行なっているようです。
高齢化社会がますます進む日本の社会事情を考えると、こういった地道な取り組みが功を奏するのかもしれません。
また、犯罪件数の大部分を占めている自転車の窃盗も無視することはできません。
当然、管轄する2つの警察署共にその点についても注意を喚起しています。特に、確実な施錠とツーロックが薦められています。
加えて、自転車の持ち主が自転車を大切にすることも勧められています。
路上、歩道駐輪は、盗難被害に遭いやすいだけでなく他人の迷惑にもなりますし、防犯登録や記名もしないで乗っていると盗難の対象になりやすいかもしれません。
「駐輪場まで面倒くさい」と考えてしまうと、平然と歩道に停めてしまいますが、物を大切にする心を養ってお互いを気遣う気持ちを育てることが、こういった犯罪の減少に繋がるとホームページ内で励まされています。
4.藤沢市内で刑事事件の発生が多い場所
次に、藤沢市内で子供に関わる事件がどこで発生しているのか取り上げてみたいと思います。
平成29年7月から平成30年7月にわたって、藤沢市内で子供が被害に遭った痴漢、公然わいせつ、脅迫暴行等、そして凶悪事件等はわずか3件にとどまっています。
地域別で見ると痴漢が藤沢市城南付近で1件、公然わいせつが藤沢市藤沢付近で1件、そして凶悪暴行等が藤沢市辻堂付近で1件です。
また、これも神奈川県警による「空き巣発生マップ」を見てみますと、東西にかけて空き巣が比較的多く発生しており、南北にかけて少なめに発生している傾向にあるようです。
また最近では、自動車の「エンブレム」が盗まれるという事案が発生しています。善行、六会、石川、湘南台地区で集中して発生しているとのことです。
スポーツカータイプの車やシビック、スカイライン等が複数被害に遭っています。
5.藤沢市内の犯罪の発生状況
冒頭では、平成30年の5ヶ月間の認知件数に触れましたが、平成29年の一年間の刑法犯認知件数はどれほどでしょうか。
神奈川県警のホームページから以下の通りまとめてみました。
平成29年の犯罪認知件数の合計:2,572件
- 凶悪犯:17件(「強盗」4「放火」3、「その他」10)
- 粗暴犯:147件(「暴行」87、「傷害」54、「恐喝」3、「その他」3)
- 知能犯:154件(「詐欺」146、「その他」8)
- 風俗犯:13件(「強制わいせつ」10、「その他」3)
- その他刑法犯:248件(「器物損壊等」131、「住居侵入」43、「その他」74)
- 窃盗:1,993件(「侵入盗」216、「乗り物盗」967、「非侵入盗」810)
尚、「窃盗」はさらに細かく分類されています。
侵入盗216件の内訳
- 空き巣93
- 忍び込み5
- 居空き5
- 事務所荒らし13
- 出店荒らし54
- その他46
乗り物盗967件の内訳
- 自動車盗42
- オートバイ盗161
- 自転車盗764
非侵入盗810件の内訳
- 車上狙い115
- 部品ねらい99
- 万引き278
- ひったくり12
- すり2
- 自販機ねらい11
- その他293
6.藤沢市で刑事事件の被疑者になってしまったら
泉総合法律事務所には、刑事事件専任の弁護士が在籍しており、刑事事件弁護に積極的に取り組んでおります。
刑事事件は、酔った勢い、つい魔が差してしまったなど、自分自身でも想定外のことで被疑者になってしまうことが有り得ます。
不起訴獲得、釈放のために、刑事事件はスピード勝負です。
藤沢市、茅ケ崎市、鎌倉市、東海道線・小田急江ノ島線沿線にお住まい、お勤めの方で刑事事件に巻き込まれてしまったという方は、お早めに泉総合法律事務所藤沢支店にご相談ください。
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