交通事故のよくあるトラブル!保険会社の対応・態度が悪い場合の対処
「保険会社とのやりとりにイライラする…」
交通事故後、相手方の保険会社とのやりとりに不満を抱える方は少なくありません。
不満の内容は様々です。単に態度が悪いとするものから、きちんと説明をしてくれない、損害賠償金額を不当に下げてくるなど、被害者にとって不快な状況が続くことがあります。
もっとも、被害者としてどのように対処すればいいかには迷ってしまいます。
しっかりと賠償金は支払ってほしいので、対応を打ち切るわけにはいかない。でも、交渉はなかなか進まない…。
そんな状況だと治療も思うように進まず、ストレスがたまる一方です。
そこで、ここでは相手方の保険会社の対応に不満がある時の対処法を説明します。
このコラムの目次
1.保険会社の対応に不満がある人は多い
まずは、保険会社の対応への不満事例を説明します。被害者が対応するのが難しいケースについても見ていきましょう。
(1) 任意保険会社への不満!よくある事例
任意保険会社とのやりとりで不満を感じる方は、意外と少なくないようです。
特に被害者が相手方の任意保険会社とやりとりをする場合、きちんと説明をしてくれないなどの不満を抱えがちです。
以下、よくある不満事例を見ていきましょう。
①金額面で何かと減額を要求してくる
交通事故の損害賠償には、治療費だけでなく過失割合、慰謝料、休業損害、逸失利益などさまざまな損害項目があります。被害者としてはできるだけ多くの賠償金を受け取りたいと考えるのは当然です。
ですが、任意保険会社は支払いを安くするため、さまざまな言い分で被害者を丸め込もうとしてきます。
損害賠償額が想像以上に低くなったことに納得できない方も多いようです。
②治療費を打ち切られた
一括対応で加害者の保険会社が治療費を支払っている場合、数ヶ月経つと「治療費を打ち切りたい」と打診をしてくることがあります。
打ち切りを拒否していたのに、治療費が打ち切られてしまい、保険会社の対応に怒りを覚えたという方もいると思います。
実際、治療費の打ち切りはよく問題になることであり、できれば打ち切り打診を受けた段階で弁護士に相談することをおすすめします。
③態度が悪い
被害者が過失割合の根拠や慰謝料額について詳細な説明を求めても、専門用語ばかりを並べ立てまともに話をしてくれないケースがあります。
理解が難しい内容であるため、もう一度説明を求めると態度が悪化することや、被害者としては苛立ちを覚える対応を受けることもあるようです。
担当者との関係も悪くなり、示談交渉が進まず被害者にとって悪い状況が続いてしまいます。
よくある不満事例は、上記の4つです。これら以外でも不満を抱えているケースはあると思いますが、多くの方が同じような経験をされています。
(2) 被害者の心身の状態によっては対応が難しい
実際のところ、被害者の心身の状態によっては交渉を続けることが難しいケースもあります。
まず、被害者は交通事故のショックで大きなストレスを抱えています。治療中である場合は尚更心身への負担は大きいはずです。
そんなときに過失割合や慰謝料の内容などを難しい言葉で話されても、余計なストレスになってしまいます。それくらい交通事故の影響は大きいということです。
また、治療中は冷静に対応できないこともあるでしょう。
まだ治療中であるのに「治療費を打ち切る」と通告されたら、誰でも焦って冷静さを欠いてしまいます。
痛みなどの症状があることを具体的に説明しているのに、保険会社が聞き入れない場合には、困惑することでしょう。
治療に専念すべきなのに、交渉もしなければならず、なかなか冷静に対応できないことがあるのです。
そして、加害者が許せないという気持ちです。
飲酒運転や煽り運転、高速度での運転など加害者の落ち度が大きい場合は、「加害者が許せない」という気持ちが大きくなってしまうでしょう。
加害者の過失が悪質であるのに、被害者にも過失があるといわれても納得できない方も多いと思います。加害者に対する感情が、交渉を停滞させてしまうケースもあるのです。
このような事情を汲み取ってくれない保険会社に苛立ちを覚えることがあるかもしれません。
賠償金を支払ってもらうため、交渉は続けなければいけませんが被害者の心身の状況によっては1人で対応することは難しいケースもあります。
2.保険会社の対応が悪い場合の対処法
次に、保険会社の対応が悪い場合の具体的な対処法を説明します。
(1) 担当者に冷静に不満を伝える
まず、簡単にできることは担当者に直接不満を伝えることです。
もっとも、感情的になって相手に不満を伝えても何も解決しません。それどころか交渉に悪影響を及ぼすケースもあります。そこで、担当者に不満を伝える場合はきちんと準備した上で伝えるのが大切です。
まずは担当者への不満を紙に書き出しましょう。できるだけ具体的に不満内容を書き出します。「慰謝料減額に対する具体的な説明がない」、「過失割合の根拠をしっかりと説明してほしい」、「治療費打ち切りの根拠は何か」などです。
具体的な不満を相手に伝えることで、話し合いもスムーズに進みます。態度が悪いなど抽象的な事例である場合は、交渉時に、交渉内容を録音しておくことで証拠となります。
次に、担当者へ連絡しましょう。その際、「対応に不満があること」、「不満の内容は◯◯(紙に書いた内容)であること」、「適切に対応してほしいこと」を冷静に伝えましょう。相手の怒りを買った場合でも、こちらは冷静に対応することが大切です。
交渉の内容は録音しておくことをおすすめします。
このように、担当者に不満を伝える場合はきちんと準備して伝えるようにするのがポイントです。
(2) 保険会社の相談窓口に連絡する
担当者に伝えても解決しなかったというケースもあるでしょう。この場合は、任意保険会社の相談窓口にクレームを入れることをご検討下さい。
クレーム内容としては、「聞いたことに対しきちんと説明してくれない」、「態度が横柄である」、「不満を伝えたら、余計に態度が悪くなった」など、きちんと伝えましょう。
あくまで対応方法に問題があるという点に焦点を当てることが大切です。
交渉内容である「過失割合に納得できない」というようなことを伝えても、効果はありません。
保険会社の相談窓口に、不満をいえば担当者に注意をしてもらえる可能性もあり、態度が一変する可能性もあります。
また、問題があると判断した場合は、担当者を変えてくれるケースもあります。
もう我慢できないというレベルである場合は、担当者の変更をこちらからお願いしてみるのも良いでしょう。
このように、任意保険会社の相談窓口に連絡する方法もあります。担当者の態度に不満がある場合は試してみてください。
3.保険会社とのやりとりは弁護士に任せられる
担当者を変えても、「交渉内容に納得できない」というケースもあるでしょう。
そんなときは弁護士に相談してみてください。少なくとも対応へのイライラからは解放されます。
次は、弁護士に相談するメリットをご説明します。
(1) 弁護士に相談してみる
「保険会社の対応に納得できません。どうすれば良いですか?」
保険会社の相談窓口にも相談したが、大した対応は行ってくれなかったというケースもあるでしょう。
交渉は進まず関係は悪化の一途という場合は、交渉から身を引くこともご検討ください。
身を引くといっても交渉を諦めるわけではありません。弁護士に相談して、交渉を任せるのです。
そうすることで最低限、示談交渉のストレスからは解放されます。
また、示談内容に納得ができない場合でも、弁護士に相談すれば納得いく解決策を提示してもらえる可能性もあります。
示談交渉のストレスから、一切の解放を望むなら弁護士に任せてしまうのが一番です。被害者は治療や日常生活の回復に専念して下さい。
(2) 弁護士に相談|被害者が得られるメリット
任意保険会社とのやりとりで不満がある場合、担当者の態度だけが問題のことは少ないように思います。
実際の交渉内容にも納得がいかず、余計に不満がたまっていくという事案が多いでしょう。
弁護士に任せてしまえば、「保険会社との直接のやりとりを避けられる」以外にも、メリットを享受することができます。
具体的には以下のような内容です。
- 損害賠償金額がアップする可能性大
- 保険会社の不当な要求をのまなくて済む
- 弁護士費用特約加入中なら、費用がゼロ
弁護士に依頼すると慰謝料は弁護士基準で算出します。
弁護士基準は、任意保険会社が提示するものよりも、高い基準となっておりますので、慰謝料の増額が期待できます。また、保険会社が不当な要求をしてきた場合でも、弁護士ならうまく反論し被害者に取って有利な方向に交渉を展開することが可能です。
被害者だけでは、「仕方ないのかもしれない…」となっていたことも、弁護士なら不当な要求をのむことはありません。
さらに、弁護士費用特約に加入されている場合は費用負担がゼロとなります。
弁護士に依頼する際、弁護士費用が気になって相談できないという方も多いでしょう。
特約がある場合は、300万円まで費用を保険会社が負担してくれるため問題ありません。特約に加入されていない方も、初回相談時に費用の説明をするので、不安なく依頼することが出来る筈です。
このように、「担当者の対応をしなくて済む」以外にも、弁護士に依頼することには被害者にとって大きなメリットがあります。
担当者との交渉でお悩みをお持ちの場合は、一度ご相談されることをおすすめいたします。
4.保険会社の対応に納得できないなら弁護士に相談を
保険会社とのやりとりでストレスを抱えてしまう方は意外と多くいらっしゃいます。治療中の心身への負担から交渉がうまく進まないという方もいれば、単純に保険会社の担当者と馬が合わないというケースもあります。
不満を打ち明ける、相談窓口に報告するなどしても解決できない場合は、弁護士にご相談ください。
弁護士にご相談いただければ、これ以上負担になる示談交渉を被害者ご自身が行う必要はありません。
交通事故の交渉のプロである弁護士に任せてしまえば、ストレスから解放されます。被害者の方は、治療に専念し一刻も早い心身の回復を目指してください。
保険会社の対応だけでなく、交渉内容に納得できないケースもあるでしょう。
慰謝料額の問題なら、端的に弁護士基準で算定すれば慰謝料を増額出来る可能性は高くなります。
被害者に弁護士がつけば保険会社も不当な要求はしてこなくなるでしょう。
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