刑事事件

刑事事件で呼び出し・逮捕されたら〜なるべく早く弁護士相談〜

刑事事件で呼び出し・逮捕されたら〜なるべく早く弁護士相談〜

刑事事件で逮捕される可能性は皆無ではありません。

窃盗等、自分でも身の覚えがある場合もあるでしょう。しかし、知り合った女性と合意のうえで性交して、その後に相手から被害届を出され、呼び出され逮捕される場合もあります。

ここでは、窃盗と強制性交等罪で呼び出し・逮捕された事例を取り上げ、勾留請求を却下してもらうには、早めに弁護士に相談する必要があることを説明します。

1.解決事例①:窃盗で逮捕されたが勾留請求を却下した事例

(1) 背景

会社員の息子が窃盗で逮捕されたとして、母親から逮捕当日に泉総合法律事務所に対し電話連絡がありました。

息子さんは窃盗の現行犯逮捕ではなく、以前行った窃盗で逮捕状が出ていたとのことです。

身柄拘束が長期化するおそれがありましたので、その日のうちに母親と弁護士とで面談の日程を調整し、受任となりました。

(2) 逮捕から勾留請求までの流れ

いったん逮捕されて身柄拘束されると、身柄拘束期間は長期化することが多いです。

具体的には、警察官が被疑者を逮捕すると逮捕時から48時間以内に、警察官は検察官に事件を送致します。

そして、検察官が被疑者者を勾留する必要があると考えた場合、検察官は裁判官に対し逮捕から72時間以内勾留請求をします。

そうすると、弁護士が被疑者の身柄解放のために動けるのは、逮捕の当日、翌日、翌々日の3日間あるとも思えます。

しかし、実際はそうではありません。

まず、逮捕の当日は、相談者の方が夕方や夜に相談に来られることが多く、すでに裁判所や検察庁、警察署の担当者が帰宅しています。

そうすると、実質的に逮捕初日は身柄解放のために動くことはできません。

次に、横浜地方検察庁管内の運用だと、検察官は逮捕の翌日に勾留請求をし、裁判官もその日のうちに勾留決定をすることが通例です。

そうすると、逮捕の翌々日はすでに勾留が始まっていることになります。

したがって、逮捕の翌々日はすでに勾留が始まっている不利な状況になっているということです。

以上から考えると、身柄拘束を解くために実質的に動けるのは逮捕の翌日だけということになります。

(3) 勾留請求の決定

この窃盗の事案では、担当弁護士は、逮捕当日に被疑者本人の母親から事情を聴き、その日のうちに警察署で逮捕されている被疑者本人に面会し、窃盗の事件に対する基本的な方針の確認や必要な事情聴取をしました。被疑者本人は、事件については認めて被害者に謝罪したいとの意向でした。

おおよその方針が決まると、担当弁護士は必要な書類をそろえたり、意見書等書面を作成したりしました。

そして、翌日、担当弁護士は朝早く当該裁判所・検察庁の最寄りの泉総合法律事事務所支店に移動し、朝すぐに担当検察官に電話し、当該事案が勾留請求をするべきではない事案であることを説明し、意見書や必要書類を担当検察官宛てにファクス送信しました。

担当検察官は、電話口では勾留をつける必要がないと考えている様子でしたが、担当検察官を説得したからと言って油断はできません。

検察庁は決裁制度のもとで動いており、必ず決裁権者の判断が入るからです。

この事件でも、担当検察官は勾留の必要がないとの考えのようでしたが、結局勾留請求がされました。

これは、決裁権者の意向が反映されたものと思われます。

(4) 解決事例①の結果:勾留請求の却下

検察官から勾留請求がされたとの連絡があったので、担当弁護士はすぐに裁判所に連絡をし、担当裁判官と電話で話し、勾留をつける事案でないこと、本人が認めていること、証拠関係からいってもすでに犯人性の特定がされていることを説明し、そのうえで意見書や関係書類を担当裁判官あてにファクス送信しました。

こうした尽力の結果、担当裁判官からは検察官の勾留請求を却下したとの連絡をいただくことができました。

そのうえで、担当弁護士は、担当検察官に勾留請求却下に対する異議申立てをするのか質問し、異議申立てをしないとの意向を確認したので、本人の身柄解放の仕事は終了しました。

本人はその日の夕方には警察署で釈放の手続をしました。

(5) 身柄拘束から解放出来た理由

本人は定職についている会社員だったので、勾留がされて身柄拘束がついてしまうと、まず失職してしまう事案だったので、釈放がされたのは大きな成果だったと考えております。

この事案でのポイントは複数あります。

まず、本人が事案を認めて素直に反省していたことがあります。否認事件で釈放を得るのは、一般論としては難易度が高いといえます。

また、担当弁護士は本人や担当警察官から積極的に事情聴取を行いました。

担当警察官は証拠関係を明らかにしませんでしたが、担当弁護士本人と犯人とを結びつける証拠に何があるかほぼ特定ができており、裁判官に提出する意見書では、本人と犯人を結びつける証拠の存在を指摘し、固い証拠がすでにあるので逃亡や証拠隠滅の恐れが乏しいことを力説しました。

本人の釈放後に担当警察官から話を聞いたところ、警察側にどういう証拠があるかについては、担当弁護士の予想通りでした。

さらには、ご家族にもご協力いただき、示談金の準備や身元引受書等の準備のあることを証拠化することで、本人に示談する意思・能力があることを示すことができました。

こうしたことの積み重ねにより、身柄解放ができたものと考えております。

2.解決事例②:強制性交等罪(強姦被疑事実)で不起訴となった事例

(1) 背景

依頼者の方は、知り合った女性と合意のうえで性交したところ、その後に相手から被害届を出され、警察から強制性交の被疑事実で呼び出しがあったとのことでご依頼をいただきました。

ご本人は一貫して合意のもとで性交したとの主張で、担当弁護士が話を聞いても納得できる部分があり、方針としては否認を貫くことになりました。

(2) 強制性交等罪

強制性交等罪(この事案では強姦)は、それ自体は悪質な部類に属する犯罪であり、強制性交の被疑者となった者はすぐに逮捕されてもおかしくないものです。この事案では、被害届が出されてから実際に警察からの呼び出しがあるまで、ある程度時間が空いている事件でした。

そうすると、何か証拠に弱い部分があるのではないかと想像できます。

ただし、別の事案で、被害者から被害届が出されて1年以上経ってから被疑者が突然逮捕されたという事案もありますので、本件事案でも油断はできない状態でした。

(3) 被疑者には弁護人依頼権がある

被疑者には弁護人依頼権があります。

弁護人依頼権とは、刑事事件における被疑者・被告人が弁護人による弁護を受けることができるという権利です。この権利は、憲法37条3項に規定されています。

そして、任意同行後の任意取調べにおいては、被疑者はいつでも弁護人の援助を受けることができます。

この点について、裁判例は、弁護人等は、

「その弁護活動の一環として、何時でも自由に被疑者に面会することができる。その理は、被疑者が任意同行に引き続いて捜査機関から取調べを受けている場合においても、基本的に変わるところはないと解するのが相当であるが、弁護人等は、任意取調べ中の被疑者と直接連絡を取ることができないから、取調べに当たる捜査機関としては、弁護人等から右被疑者に対する面会の申出があった場合には、弁護人等と面会時間の調整が整うなど特段の事情がない限り、取調べを中断して、その旨を被疑者に伝え、被疑者が面会を希望するときは、その実現のための措置を取るべきである」

としています。

少しかみ砕いて説明をすると、被疑者への任意取調べに弁護人は同席することはできません。

しかし、任意取調べ中の被疑者はいつでも弁護人の援助を受けることができます

そこで、任意取調べ中の被疑者が弁護人の援助を受けたいときは、被疑者が担当警察官にその旨伝えれば、担当警察官は被疑者への取調べを中断して、被疑者と弁護人との面会を認めなければならないということになります。

(4) 弁護人の弁護活動

①不利な供述調書には署名捺印しないこと

この事案では、本人が担当警察官から圧迫されて不利な調書を作らされてしまうおそれがありました。

そこで、担当弁護士は、本人の警察署への出頭に同行し、取調べ中は別室で待機していました。

これは、本人から援助の申し出があれば、いつでも駆けつけることができるようにするためです。

また、取調べについては、本人に不利な証拠を作らせないために、警察官が作成した供述調書には署名捺印を拒否するように弁護人は指導し、本人は実際にその通りにしてくれました。

ただし、現在では取調べの録音録画がある程度進んでおりますで、署名捺印拒否は必ずしも有効でない面もあります(この事案では取調べの録音録画はされていませんでした)。

②有利な証拠の発見

また、こうした任意取調べと並行し、担当弁護士は関係各所に連絡をして聞き取りを行い、証拠関係に何があるのかを検討しました。

そして、被疑者本人にとって有利な証拠があることが分かったという大きな収穫がありました。

なおこの事案は、おそらく示談をしなくとも不起訴になると思いましたが、トラブルの相手とは話し合って合意をし、解決金の名目で若干の金銭を払うことにしました。

そのうえで、事件は検察庁に送られたので、担当弁護士は担当検察官に意見書を送り、証拠関係の説明等を行いつつ、不起訴にするべきと説明しました。

(5) 解決事例②の結果:不起訴

事件解決のポイントは、担当弁護士が本人の任意取調べに同行して待機し、本人がいつでも弁護人に相談できる状況を作り、本人に不利な供述を取られないようにしたことが考えられます。

また、担当弁護士が関係各所から聞き取りを行い、本人にとって有利な証拠があることを発見したことも重要なポイントです。

これらが相まって、不起訴という結果につながったものと考えます。

3.刑事事件は泉総合法律事務所へご相談下さい

警察に呼び出されたり、逮捕されて勾留決定されたりすると、職業を失うリスクや退学のリスクがあります。

リスクを回避するには、身柄を解放してもらう必要があります。しかし、時間的余裕はそれ程ありません。弁護士になるべく早く相談することが必要です。

刑事事件になることを心配されている方は、泉総合法律事務所へご相談下さい。

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