債務整理

個人再生をしたらETCカードはどうなるのか?

個人再生をしたらETCカードはどうなるのか?

いまでは、高速道路の利用にETCカードは欠かせないものとなりました。

ETCを利用すれば、料金所で停車される必要がないだけでなく、ETC限定の割引も魅力です。そのため、高速道路の料金所では、ETCレーンの方が混んでいることすら珍しくありません。

個人再生をはじめとした債務整理をすると、クレジットカードが強制解約となってしまうことがあります。この場合に、ETCカードはどうなってしまうのでしょうか?

特に、タクシーや長距離トラックの運転手の方はETCが使えなければ死活問題になることもあり、気になる方も多いと思います。

そこで、ここでは個人再生をしたらETCカードはどうなるのか解説します。

1.個人再生するとETCカードも利用停止になるのか?

私たちが通常使用しているETCカードは、クレジットカードに付帯して発行される追加カードです。

高速料金は、料金所に設置されたセンターで計算され、ETCカードを発行しているクレジットカード会社に請求されます。

(1) 個人再生の対象としたクレジットカードのETCカードは強制解約

個人再生をするときには「すべての借金」を対象に手続きを行う必要があります。したがって、利用残高のあるクレジットカードは、すべて個人再生の対象にしなければなりません。

クレジットカードは債務整理をすると「強制解約される」という契約で発行を受けています。

ETCカードは、クレジットカードの「追加カード」なので、クレジットカード自体が強制解約となれば使うことができません。

なお、個人再生した情報が信用情報から消えるまではクレジットカードを新規に作ることができません。個人再生した情報は、5年~10年信用情報に登録されます。

(2) 個人再生の対象にしなかったETCカードでも使えなくなることがある

債務整理するときには、「保有しているすべてのクレジットカード」を破棄することが原則です。

しかし、全く利用額のないクレジットカードについては、破棄しない場合もあり得ます。

利用残額がないクレジットカードは、個人再生の対象にはなりません。

したがって、理屈の上では、個人再生の対象とならなかったクレジットカードのETCカードは、個人再生後も使い続けることが可能といえます。

しかし、個人再生の対象としなかったクレジットカードのETCカードもそのまま利用し続けることは、あまりお勧めできません。

個人再生の対象としなかったクレジットカードでも「強制解約」となる可能性があるからです。

(3) クレジットカード会社の途上与信で解約されることも

クレジットカード会社は、カード発行時以外にも顧客の信用情報を調査することがあります。

契約後、更新までの間に行われる信用情報の調査のことを「途上与信」といいます。

途上与信をされるのは次の場合です。

  • 支払いを延滞したとき
  • 高額利用したとき(法定途上与信)
  • キャッシングを申し込んだとき

特に、1ヶ月の利用額が5万円を超えたときには、カード会社は必ず途上与信しなければならないことが法律で決められているので注意する必要があります(貸金業法13条の3および貸金業法施行規則10条の24)。

途上与信がなされると「過去に個人再生したこと」がそのクレジットカード会社にも知られてしまいます。

他社のクレジットカードを債務整理したことも、クレジットカードが強制解約される理由となるので、個人再生の対象にしなかったクレジットカードでも、途上与信によって解約となる可能性があります。

なお、途上与信の際に、実際に解約されるか、そのまま利用できるかは、カード会社の判断になるのでケースバイケースです。

2.個人再生後のETCの利用方法

あまり知られていませんが、ETCはクレジットカードの追加カード以外の方法でも作ることができます。

高速道会社が共同で発行している「ETCパーソナルカード」とよばれるデポジット方式のカードは、クレジットカードと連動していないため、債務整理をした人でも問題なく利用することができます。

(1) ETCパーソナルカードの作り方と使い方

ETCパーソナルカードは、申込書を送付し、デポジット(保証金)を振り込むことで作成することができます。

ETCパーソナルの申込書は、サービスエリアなどのインフォメーションコーナーに設置されているほか、ETCパーソナルカード事務局(044-870-7333)に電話して郵送を依頼することもできます。

ETCパーソナルカードはデポジット(保証金)方式のため、「保証金(担保)にお金を払い込む」必要があります。

納めなければならないデポジットの金額は、「最低20,000円」で、毎月の利用額が5,000円を超えるときには、1ヶ月あたりの利用額(平均)の4倍の金額を納める必要があります。

なお、デポジットは「担保」に該当するものなので、高速料金の支払いには利用できません。

ETCパーソナルカードによる高速料金の支払いは、1ヶ月単位での口座引き落としとなります。

(2) ETCマイレージもETCパーソナルカードに移行できる

ETC利用分には、ETCマイレージが付与されます(要事前登録)。貯まったマイレージは、高速料金の支払いに使用することができます。

ETCマイレージは、クレジットカードとは別に管理されるポイントです。したがって、ETCパーソナルカードを発行するときには、ETCカード(クレジットカード)で貯めたマイレージをETCパーソナルカードに移行することができます。

(3) 個人事業主であれば「ETC法人カード」を申し込める

個人タクシーや長距離トラックの運転手のような個人事業主であれば、「ETC協同組合」が発行する「ETC法人カード」を申し込むことができます。

「ETC法人カード」も「ETCパーソナルカード」と同様のデポジット方式のカードですが、ETCパーソナルカードよりもデポジットが安くなります。

ETC法人カードの申込みは、ETC協同組合のウェブサイトからすることができます。

必要書類および必要な費用は、下の表のとおりです。

必要書類
  • 法人の場合:履歴事項全部証明書(発行3ヶ月以内のもの)(写し可)
  • 個人事業者の場合…所得税確定申告書(写し)
  • 車検証(写し)
  • ETC車載器セットアップ証明書(写し)
必要な費用
  • 出資金(脱退時返金):10,000円
  • カード発行手数料864円(税込)/1枚
  • 年間手数料864円(税込)/1枚
  • 手数料:毎月の走行金額の5%
支払い方法 月末締め翌月20日頃に請求書発送、翌々月5日に口座振替

(4) 家族がいる場合は、家族カードを発行しETCカードを作成

個人再生したことでクレジットカードが使えなくなった人であっても、「家族カード」であれば利用することができます。

個人再生しても、家族の信用状態には全く影響がないからです。

ETCカードに「家族カード」の発行を受けることができます。

ETCの家族カードは、収入のない配偶者や子も自動車を持っている場合に申し込まれることが一般的ですが、債務整理した人であっても利用することができます。

ただし、利用限度額は、全カードの合算になるので、利用額に注意する必要があるほか、ETC利用によるクレジットカードのポイントもすべて親カードに付与されます。

なお、「ETCマイレージ」だけは、それぞれの家族カードで別に積算されます(家族カードのETCマイレージを合算することもできません)。

3.債務整理は泉総合法律事務所へご相談下さい

高速道路を頻繁に利用する方のなかには、「ETCが使えないと困る……」と債務整理に躊躇してしまう人もいるかもしれません。

しかし、クレジットカードが解約されたとしても、「ETCパーソナルカード」や「家族カード」によって対応することができます。

ETCの問題に限らず「債務整理によるデメリット」には、対処法が用意されているものも少なくありません。

個人再生に限らず、債務整理に際してご不安なこと、わからないことは、お気軽に弁護士にご相談ください。

泉総合法律事務所では債務整理の経験豊富な弁護士が、親身に丁寧に回答・アドバイスさせていただきます。

藤沢市、茅ケ崎市、鎌倉市、東海道線・小田急江ノ島線沿線にお住まい、お勤めの方の債務整理は泉総合法律事務所藤沢支店へご相談下さい。

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